貧乏な人とは、少ししかもののを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ
これは、2012年6月20日から3日間、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで国連の「持続可能な開発会議」の初日に行われたホセ・ムヒカ元大統領(当時ウルグアイ大統領)のスピーチの中の言葉です。
これはまさに「足るを知る」であり、今日の日本人だからこそ心に刺さる言葉でもあるのではないでしょうか。
この本自体は、ホセ・ムヒカの「言葉」とタイトルにある通り、ホセ・ムヒカ元大統領の様々な言葉が紹介されています。また、ページ数は少ないですが、幼少期のことや、ゲリラ活動に従事した際のことも書かれています。
心に残った言葉
発展は幸福を阻害するものであってはいけないのです。発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。
日本人は幸福度が低いという記事はネットにたくさんあります。
以下の資料は、平成20年度版の国民生活白書からの引用です。アメリカは30代で幸福度が最低となるのに対して、日本は60代後半となっています。さらに日本の場合は、幸福度が年を重ねるごとに下がっていっており、生きていても辛いだけという状況です。この図はまさに発展=幸福ではないことを表しています。
こうなるかもしれないとどこかで感じており、それを避けるために多くの人がお金を求めるのかもしれません。
第3節 社会の主体としての消費者・生活者~幸福の探求
(2)日本人の幸福度に関する分析
私たちは、まるで消費するためだけに生まれてきたかのようです。それができないとき、不満を持ち、貧しく、そして自己疎外感を抱きます。
欲した物を我慢することなく買える。それは手に入るから幸せなのか、我慢しなくていいから幸せなのか、どっちなのだろうかと疑問が自分の中で生まれました。
人がものを買うときは、お金で買ってはいない。そのお金を貯めるために割いた人生の時間で買っているのです。
ホセ・ムヒカ元大統領を知ったでも書いていますが、よくよく考えると確かにそうなんです。それを改めて言葉にされると強烈です。
僕はゲームが好きなのですが、最近はゲームを買う前に、このゲームがやりたくて買おうとしているのか、暇を埋めるための道具を探しているのか、と自分に問うています。
お金があまりに好きな人たちは、政治の世界から出て行ってもらう必要があります。
僕が、ホセ・ムヒカ元大統領を知って興味を持ったのは、その言葉が刺さったというだけでなく、心のどこかでこの人のようなリーダーを求めているからかもしれません。
ここで紹介した言葉はほんの一部ですが、考えに共感した人は本を買っても損はしないと思います。
コメント